FAS選考前に読んでおきたい書籍5選

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M&Aファーム(FAS)の業務内容は、M&Aに関わっていないとなかなか分からないものです。そのためか、FASの選考を受ける方から「どんな本を読んでおくのが良いか?」や「どんな知識を身につけた上で面接に臨むべきか?」といった質問をよくいただきます。というわけで、今回はそのあたりをまとめてみることにしました!

最初に1つ断っておきます。私、読書は好きなのですがあまり難しい本が読めません。初期的知識がないまま難解な本を読むと、10分で睡魔に襲われます。なので私自身入社前に難解な本は読んでおらず、ここで紹介するものも内容としては比較的読みやすく簡単なものです。

実務も想定した上で書籍を購入したいという方は、「入社前に読みたい書籍」もまとめる予定ですので、そちらをご参照ください。

とは言え、私は簡単な書籍のみで複数FASからオファーをゲットしたので、これから紹介する書籍は「BIG4 FASのオファーを勝ち取る」という観点だと悪くない選定のはずです。是非参考にしてみてください!

FAS選考前に読んでおきたい書籍5選

財務3表一体理解法

読みやすさ:★★★★★
オススメ度:★★★★★

FAS業務においては、1つ1つの細かい会計上の仕訳も大事なのですが、マクロな視点の分析が重要な場面も多くあります。財務3表がどう繋がっているかを理解しておくのはもちろんのこと、分析対象会社の財務3表が全体としてどんな構造になっているかという視点を持った上で分析を進める必要があります。

また、以下の記事で書いた某FAS面接では、財務3表一体理解法の3表の捉え方が非常に役に立ちました。こういうケースが出題されるということは、全体の財務構造から理解し、トップダウンで分析のアプローチをかけていくことが大切なのだということを示唆しているとも考えられます。短時間で初期的な企業分析ができる方には不要ですが、そのあたりに不安がある方は本書を手に取ってみると良いと思います。

コーポレートファイナンス入門

読みやすさ:★★★★★
オススメ度:★★★★☆

あなたのそんな知識レベルではどのFASにも行けません!とエージェントから怒られて手にしたファイナンス関連書籍第1号です。エージェントに薦められたとかではなく、読みやすそうだったからと読書感想文の期限を間近に控えた小学生のような理由で選びました。そんな理由で選んだ本書でしたが、入門書としてはとても読みやすく、最初にこれを買って正解だったと思いました。コーポレートファイナンスの理論を解説している本ではありますが、平易で具体例等もあって結構サクサク読むことができました。

はじめての企業価値評価

読みやすさ:★★★★★
オススメ度:★★★★☆

コーポレートファイナンス入門と同様日本経済新聞出版社から出版されている本書。コーポレートファイナンス入門が分かりやすかったのと、ページ数が少なくてサクッと読めたので、バリュエーションもこのシリーズで勉強しちゃえ!ということで購入しました。

財務デューディリジェンス(FDD)部門を希望する方の中には、別にバリュエーションするわけじゃないからバリュエーションの本は要らないという方もいるみたいですが、FDDの内容が価値にはねていくことを考えると、むしろ理解しておくべきと個人的には思います。FDDの結果がダイレクトにはねる業務の理解なしに、良いDDはできません。

企業買収 海外事業拡大を目指した会社の660日

読みやすさ:★★★★★
オススメ度:★★★☆☆

難しいことが書いてあるように感じるタイトルなのですが、中身はストーリー仕立てになっていてとても読みやすいです。小説を読んでいるような気分でディールのプロセスを追うことができます。一方で、体系的にディールプロセスを理解したいというニーズには、ストーリー仕立てとなっている都合上応えづらくなっているかなと感じます。

そもそもM&Aに興味が持てるのかな?と不安に思っている方や、ディールプロセス全体をライトに理解したいという方にはオススメの本です。

企業買収の実務プロセス

読みやすさ:★★★☆☆
オススメ度:★★★★☆

こちらは直前で紹介した「企業買収 海外事業拡大を目指した会社の660日」と同じ木俣貴光氏が著者の書籍です。選考を受ける前に読む本としては、私にはなかなかつらかったのですが、体系的にディールプロセスを学ぶには良い本です。実務で頻繁に使用しているかというと、私はそんなに使用していませんが、内容はまとまっているので入社してからもしばらくはよく読み返していました。

著者が同じなので、全体のディールイメージは「企業買収 海外事業拡大を目指した会社の660日」を参照し、少し実務的な部分であったり派生的な論点の知識を本書で補填していくような進め方が学習ハードルが下がって進めやすいです。

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お金をかけたくない人向けのオススメ資料

入社するかも分からないのに書籍にお金なんかかけてられないという方向けに、無料で読めるFAS選考対策資料を紹介します。デロイトトーマツフィナンシャルアドバイザリー合同会社のホームページに以下のページが存在します。

基礎からのM&A講座|サービス:M&A|デロイト トーマツ グループ|Deloitte
大学で講義を受ける感覚で基礎からM&Aを学ぶ12回完結の講座型連載記事を無料でご覧いただけます。今更聞けないM&Aの基礎から、事例を踏まえた解説など、実践に役立つ内容です。

メルマガの連載記事らしいのですが、内容が思ったよりしっかりしていて分かりやすいです。各記事のリンク先に飛ぶとPDFがダウンロードできるのですが、私はこれをプリントアウトして面接前に持ち歩き、何度も読んでいました。

まとめ

いかがでしたか?比較的読みやすい書籍を紹介しましたが、勉強が得意な方には少し物足りないかもしれません。ただ、冒頭触れましたが、これらの書籍から得られる知識で選考には十分太刀打ちできます。短い準備期間の中でさらっと読めるという点では、本当に選考向きだと思います!

紹介した書籍や資料をベースにして、是非内定を勝ち取ってください!

以上です!

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