私は戦略コンサルティングファームや外資系投資銀行の面接を受けたことはありませんが、それらを受けていた友人からその面接内容が厳しいものだったという話は聞きます。そういったファームよりは緩いと言われているBIG4コンサルティング/M&Aアドバイザリー(FAS)ファームですが、私は新卒就活と転職活動を通しておおよそコンプリートしていると言える社数を受けています。面接内容はEASYなものから厳しいものまで色々あり、どれも印象的ではありましたが、その中でもひと際印象に残っているのが某FASの圧迫面接です。
今回はそんな圧迫面接の内容を再現してお伝えしたいと思います。フェイクは入れますが、臨場感は伝わるような形で書いていきたいと思います。こんな面接に当たった時に自分ならどう対処するだろう?という目線で読んでいただけると幸いです。
某FAS転職面接で受けた「圧迫面接」
これは某FAS最終面接での出来事です。当時のメモをもとに再現しており、事務的な話や逆質問は除いています。面接形式は対面で面接官2名の1時間面接でした。それではどうぞお楽しみください。
経歴に関する質問
みやびと申します。どうぞよろしくお願いいたします。
パートナーの牛です。こっちはディレクターの熊です。
。。。
早速だけど、はい、自己紹介して。
はい、私は〇〇大学を卒業後(以下略)
なんで大学院行ったの?海外の大学院行くならイギリスよりアメリカでしょ。そっちの方が本格的じゃない?
大学院へ行った理由は、最先端の技術がある場で学問をしたいという想いがあったのと、チャレンジングな環境に身を置くことで、自身の可能性を拡げたかったためです。
また、イギリスの大学院を選択したのは、1年で修了可能であったためです。同級生が先に社会に出ていく中、自身もできるだけ早く社会に出られる選択をすべきと考えました。
新卒でコンサルファーム入ってるけどなんで?ビジネス専攻じゃないよね?
新しいことに挑戦したかったのと、理系の頭の使い方はコンサルティングの業務に転用可能だと考えたためです。その認識はおおむね正しかったと思っています。
なんで総合系なの?戦略ファームは受けてないの?
戦略だけでなく実行まで支援できるファームが良かったためです。なので戦略ファームは受けていません。
今の会社3年も経ってないよね。もう辞めるの?
会計/ファイナンス領域で強みを作っていきたいと考えており、現職の業務ではその実現が難しいと考えました。
USCPA(米国公認会計士)受かってないのにウチを受けてるの?笑
業務との親和性の観点から、御社に入社し、平行して学習を進めた方が効率的だと考えました。
キャリアに関する質問
うちではどんなキャリアを想定してるの?
M&Aは未経験なので、バリュエーションから入り、買収価額の交渉や、DDのコーディネーションなどと徐々に業務の幅を広げていくようなイメージをしています。
バリュエーションって言ってるけど、財務デューディリジェンスできない人間がバリュエーションなんかできないよ。笑
もっと言うと、あなたみたいに会計知識がない人に財務デューディリジェンスはできないよ。笑
足りない部分については全力でキャッチアップいたします。(なんでこのファーム書類と今までの面接通したんだろ?)
例えばさ、減損見といてって言われてできるの?
実務のイメージがつかないので今すぐにはできないと思います。もちろん入社までの期間と入社してからのキャッチアップは全力でいたします。(熊キタ!けど、牛と同じで質問が意地悪だ)
そういう指示で動けないと困るんだよね~。忙しいんだよ、FASは。
努力はします。(おうち帰りたい)
使えない奴認定されたら雑務しか振ってもらえなくなって暇だよ。コピーとかしかさせないからさ。
使える人材だと認めていただけるよう精一杯頑張ります。(落とすなら早く解放してー)
使えない人材に構ってる暇なんかないし、誰も教えてくれないけど大丈夫?
問題ございません。(んなわけあるかい)
要領は良い方?
良い方だと思っています。(どんな質問)
本当にキャッチアップできるの?
できます。現職においてもゼロベースからキャッチアップしてクライアントにデリバリーした実績があるので。(前の質問と繋がりある?)
他のファームも受けてるの?
御社と同業でいくつか受けております。
全ファームからオファー出たらどこ行くの?
一番チャレンジングな場所ということで御社を選択すると思います。負けず嫌いなところがありますので、あえてきついところに身を置いた方が成長できると考えております。(そもそも御社オファー出す気ないやん)
それは大事なことだ。(満足気)
(何この茶番)
面接に対するコメントと結果
いかがでしたか?数々の圧迫面接を乗り切ってきたという方であれば特に違和感ない内容なのでしょうか?ケース面接で劇詰めされたことはありましたが、ここまで戦意を喪失させられた面接は私にとってこれが初めてでした。
キャリア質問の途中から面接官のあまりにひどい態度に呆れてしまい、吹っ切れて回答していました。それが逆に良かったのか、なぜか後日オファーレターが送られてきました。
その後、熊ディレクターともう一度面談をして、圧迫面接の真意を確認しました。その時のコメントは次のとおりです。
こちらの意地悪な質問にも動じる様子なく淡々と切り返してきたので、揺さぶりをかけるためにいろんな質問をしてみていた。こうした面接をすると早い段階で噛みついてくる候補者もいるので、そういうのを期待していたのだが、引き出すことができなかった。
このコメントから察するに、負けず嫌い根性を見せてもう少し感情的な発言をするところを見たかったようです。先方には面接内容が不快だった旨ハッキリとお伝えをし、その場で熊ディレクターと和解しました。
最終的にそのオファーを受けたかどうかはご想像にお任せします!
まとめ
皆さんなら、こういった面接でどのように対応しますか?新卒の就職活動の中で圧迫面接が問題になったりして、こういった面接は減ってきているとは思いますが、いろんな会社で面接を受けていけば遭遇する可能性というのは十分にあります。そんな場合に委縮せずにハッキリ答えられるように、エージェントや書籍を上手に使って、しっかり面接練習しておきたいですね。
他にもBIG4 FAS面接に関する記事を書いていますので、気になる方はこちらもチェックください!
BIG4 FASの動向が知りたい方にはこちらの記事がオススメ!
第二新卒や20代で転職を検討されている方にはこちらの記事がオススメ!
以上です!
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