まだしばらく暑い日が続きそうですね。我が家では毎晩冷房つけっぱなしです。
今回はエアコンについて記事を書いてみたいと思います。賃貸だと既にエアコンは設置済でしょうし、あまり設置する機会はないと思います。ただ、住宅を購入するとなると検討する必要が出てきますよね。
エアコンスペック検討のきっかけ
事の発端は最近物件を購入した友人N君に住宅購入等々について話を聞きたくて電話をしていた時のこと。家電とか揃えないと~みたいな話になった時に彼はふとこんなことを言いました。
「そう言えばエアコンって意外と高いんだよね~同じメーカーでもどんな機能が搭載されてるかでかなり値段が違ってさ。うちは一番広い屋が20帖くらいあるから、最低スペックを購入しても15万円くらいのを買わないといけないんだ。」
一言一句覚えていませんが、そんなことを言っていました。
もっと詳しく聞いてみると、エアコンは、搭載されている機能云々以前に部屋の広さによって馬力が違うというのです。
そんなこと考えたこともなければ家電量販店でエアコンコーナーを注視したこともないので、恥ずかしながら知りませんでした。
実際私が暮らす賃貸に設置されたエアコンの能力を確認してみたところ、1番広い18帖の部屋に設置されたものが5.6kW、6帖の寝室に設置されたものが2.2kWでした。見た目に違いがないので全く気付きませんでした。
さて、ここで私の気になるスイッチが作動したのですが、そもそも家電メーカーが推奨する、畳数に対応する能力のエアコンって適正スペックなんだろうか?それって何を基準に決められてるんだろう?という疑問を持ったのです。
この疑問は実体験から生じたものです。私は起きている間、18帖の部屋で過ごすことが多いですが、夏に冷房をつけて過ごしていると、結構すぐ寒くなります。それは温度設定があまりにも低いとかでなく、28度でも、です。
思ったのです。効きすぎているのでは?と。5.6kW要る?と。(大家さんごめんなさい)
そんなこんなでN君の意思決定に貢献したいとかそんな親切心ではなく、自身の好奇心が赴くままに調べ始めました。
最適エアコンスペックの検討
畳数表記の基準
家電量販店等で表示されている畳数表記の基準は1964年、今からなんと50年以上前の基準だそうです。壁等に断熱材が使用されていない時代の基準が、今でも使用されていることに私は衝撃を受けました。
どうしてその基準が業界でそのまま使用されているのか?これは単純にその方が家電メーカーが儲かるためでしょう。今の住宅に適正な畳数表示をしても、売上が下がるだけです。であればそのまま継続してその基準を使用したい、と事業継続のために利益を追求する企業が考えるのは当然と言えば当然です。
断熱性能と必要エアコンスペック
適切なエアコンを選択するためには、取り付ける物件の断熱性能をチェックする必要があります。断熱性能の基準には次の3つがあります。
- 省エネ基準(1980年):断熱等性能等級2
- 新省エネ基準(1992年):断熱等性能等級3
- 次世代省エネ基準(1999年):断熱等性能等級4
カッコ書きで記載した年はその基準が発表された年を表していますが、これは「義務化」されたということではありません。
つまり、例えば2010年に建てられた物件であっても、必ずしも次世代省エネ基準を満たしているわけではない、ということです。
ここでは基準の詳細を書くことはしませんが、エアコンのスペックという観点で言うと、次世代省エネ基準を満たす物件であれば、畳数表記に対応したスペックよりも低スペックエアコンの購入を検討できるとのことでした。
もちろん部屋が西向きで夏の西日が強い場合等他にも考慮すべき点はあります。しかし次世代省エネ基準を満たす物件であれば、何も考えずにオーバースペックなものを買う前に、低スペックエアコンの購入を検討することをオススメします!
エアコン選定支援ツール(ASST)
今回色々エアコンに関して調べていてたどり着いたホームページがありました。一般財団法人電力中央研究所が提供するページで、「エアコン選定支援ツール(ASST)」と呼ばれるものです。
日本国内のエリア、断熱性能、部屋の向き等から最適と思われるワット数を提示してくれます。
絶対的に正しい解を提供してくれるものではないかもしれませんが、その結果を参考に、エアコンの必要スペックを検討してみるのは良いのではないでしょうか。
まとめ
家電メーカーが表示している畳数表記は古いものであり、それは必ずしも最近の高度な断熱性能を持つ住宅にフィットしたものではありません。
自身の住居の断熱基準等を把握した上で最適なエアコンを選択し、浮いたコスト分をベターライフ実現のための投資に回したいですよね!
以上です!
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